ワイパーブレードが突然外れる問題。原因はワイパーアームにあったので修正した。

クルマDIY

スタッドレスタイヤへの交換と同時に、SHフォレスターのワイパーも冬用に交換しました。

実は昨シーズンの冬、運転席側のワイパーブレードが不意にワイパーアームから外れてしまうトラブルに悩まされていました。走行中にワイパーを作動させると、バタン!という音ともにワイパーブレードが外れてしまうのです。

外れたワイパーブレードはフロントガラス下のくぼみに留まってくれていたので大事には至っていませんでしたけど、ワイパーブレードがどこかに飛んでいってしまったり、ワイパーアームが勢いよくフロントガラスに当たってガラスが割れるおそれがあるなど、重大インシデントと言わざるを得ない状況でした。

ワイパー作動がトリガーになっていることは分かっていたので、必要に迫られるまではワイパーを使わない、という対処療法を取っていました。この対策がそこそこ効果を上げていたので、根本的な対策を施さないまま昨シーズンはだましだまし過ごしてしまいましたけど、今シーズンも同じ思いをするのは嫌だし何より危険なので、原因の追求と対策を考えることにしました。

原因

こちらは運転席側のワイパーアーム先端部分。ワイパーが外れてしまう方のアームです。

アーム先端のU字に曲がったフックでワイパーブレードを保持し、先端に開いた穴がブレードのツメと嵌合して固定されるというのが、ワイパー固定の基本的な仕組みです。

結論を最初にいってしまうと、ワイパーが外れてしまう原因はアーム先端のフック部分が開いてしまっていることでした。

こちらは助手席側のワイパーアーム。正常な状態のアームです。

2つを比べると一目瞭然で、正常な方(右)はフックの根本から先端までが平行なのに対し、外れてしまう方(左)はフック先端がわずかに開いています

見た目だけでは判断を誤ることがあるので計測してみました。ノギスを当ててみると、開いてしまっている方の先端部分の幅は8.7mmでした。

正常な方は6.7mmで、その差は2mm。2mmも開いてしまっているせいで、ワイパーが正常位置に留まれずガタつくことで、固定爪が外れてしまうのだと思われます。

実際にワイパーブレードを取り付けても、カチッという音も弱々しくきちんとはまっている感じがしません。なんなら、手でブレードをガタガタ動かすだけで外れてしまったりします。

念のため助手席側のワイパーブレードを運転席側アームに取り付けても外れてしまいますし、逆に運転席側のブレードを助手席側アームに取り付けるときちんと固定できます。ここからも、原因はブレードではなくアームにあることが分かります

対策:ワイパーアームの修正

開いてしまっている部分を曲げ直す作業を行います。

特殊な工具は持ってませんので、手持ちのペンチ(KTC PJ-150)で握って腕力で修正します。ワイパーアームの塗装が剥げると錆びてきますので、養生も忘れずに。

力をかけては計測することを何度か繰り返し、幅7mmくらいまで幅を縮めることができました。目標まで0.3mm届いてないですけど、疲れてきたし、まあ良いかということに。大事なのは、ワイパーブレードがきちんと固定できるか、ということですから。

ワイパーブレードをセットしてみました。これまでは装着する際の摩擦も弱々しく、ほぼ固定できていない感じでしたけど、アームの修正によってしっかりと固定できるようになりました。固定爪もカチッと力強く動作し、手で動かしてみてもほぼガタツキがない感じ。これは良さそうです。

早まって新品のワイパーブレードを買ってしまっていましたが、これまでのブレードもまだゴムの劣化はありませんし、アーム修正の結果ちゃんと固定できることも分かったので、新品はとりあえず使わずストックしておくことにしました。

夏用ワイパーアームにはストッパーがついている

ちなみにフォレスター純正の夏用ワイパーブレードには、このようなストッパーが付いています。

このストッパーをセットすることで、ブレードが外れる方向に動かなくなります。夏用ワイパーが全く外れないのは、このような構造になっているからなのです。

今回使用した工具たち。ノギスは持っているとなにかと使用機会があります。

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Posted by Hermitcrab