安価なワイヤレスマウスを静音化して高級機っぽくするよ!【ELECOM M-IR07DR&中華静音スイッチ】

2022-07-24PC, ガジェットDIY, PB, WERA

メインマウスの座をLogicool M650トラックボールM575に譲ったものの、小生のメインマウスはここ数年エレコムのM-IR07DRでした。

実売900円程度の安価なマウスですけど、専用レシーバーとの通信は強力で途切れることはなく、ワイヤレスマウスとしての最低限の仕事はしてくれました。しかも単三電池1本で2.5年も稼働するという省エネ設計!

ただクリック感は値段なりで、右クリック、左クリック、ホイールクリックとも、クリックするとカチカチ音が盛大に響きます。まあ、ごく当たり前のマウスという感じなのですが。

世の中には静音マウスというものがあり、小生のメインマウスとなった Logicool M650 もそうです。クリック音がコツコツという控えめな音なのに加え、本体も静音・制振設計でマウスが箱鳴りする感じがしません。つまり、マウスクリックを検知するスイッチと共振しない本体との相互作用で、静かなクリック音を実現しているのです。

静音スイッチは単体でも市販されていて、スイッチを取り替えるだけでもある程度の静音化は可能です。というわけで、M-IR07DRの静音化に取り組んでみました。

結果は上々!安価なマウスがまるで高級機のように生まれ変わり、カフェなど公共の場でも音を気にせず使えるマウスになりました!

分解する

これがM-IR07DRのブルーモデル。USBドングルはこのマウスとペアリングされた専用品です。

裏側を見てみましょう。分解するためにネジを探します。パッと見た感じでは、ネジが無いように見えますが・・・

マウス下部のシートを剥がすと、ネジが見えました。M-IR07DRはこのネジ1本を外せば分解できます

ネジの位置はマウスによって異なるので、よく下調べしましょう。またシートは最後に貼り直すので、ていねいに剥がします。

ネジ頭を見てみると、一般的なプラスネジではなく、トルクスネジだということが分かります。サイズはT6サイズでした。

WeraのT6ビットとPB SWISS TOOLSのビットハンドルを使って、トルクスネジを外します。

ネジが外れました。

蓋を外すと、底部に基盤やパーツが取り付けられていました。赤丸の3か所に、クリックを検知するスイッチがあります。

スイッチはKailh(カイル)製でした。ちなみにKailhは中国のメーカーですが、静音化スイッチでも定評があるんですよね。ネットにある静音化ネタは、ほとんどがKailhの静音スイッチに取り替えています。

ホイールを外すと、ホイール下のスイッチも見えました。

底部から基盤を外します。基盤は3か所のツメで固定されており、LEDや電池の接点も各所のツメやヘコミに収まっています。

作業が終わったらこの状態に戻さなければなりませんので、情報管理としての写真撮影はマストです!

基盤が外れました。

基盤からスイッチを外す

3つのスイッチを裏側からみるとこうなっています。1つのスイッチは3つの接点で基盤にはんだ付けされているので、はんだを除去してスイッチを取り外します。

言葉でいうのは簡単ですが、実はスイッチの取り外し作業が一番の難関です!!

小生は名もなきはんだごてを10年以上使っていましたが、この作業のためにはんだごてを新調しました。購入したのは、性能に定評のあるgoot(グット)PX-201

ハイパワーで素早く温度が上がるほか、こて先を設定温度で維持してくれるというハイスペックモデル!ハイスペックモデルこそ素人は使うべきですよね!

通電中はランプが点灯するのも良き。設定温度に達すると点滅に切り替わります。

スイッチを固定しているはんだをうまいこと除去して、スイッチをスルッと抜き取るのが理想ですけど、素人の小生には無理!スイッチの足を切り取ってはんだを溶かそうとするもうまくいかず・・・

10分以上格闘して、なんとか2つのスイッチを外すことはできたものの・・・

スイッチは無事というわけにはいかず、結局スイッチをニッパーで破壊して足だけにし、はんだごてで穴を突っつくようにして足を取り外しました。

スイッチを再利用するなどとセコいことを考えず、最初から手っ取り早くこうすれば良かった(笑)

静音スイッチを取り付ける

気を取り直して、静音スイッチ取り付けに進みます。

ネットで見つかる静音化ネタでは、ほとんどがこのKailhの静音スイッチを使っています。品質に定評があるということなのかもしれませんが、ネックは価格・・・4個で1,000円超は高い!

ということで、こちらの類似品(コピー?)も検討の俎上に上がります。10個も要らないけど(笑)、1個あたりの価格はKailhの1/5で、かなりリーズナブルに静音化に挑戦できそう。ただ中国発送っぽいので、到着までには2週間から1ヶ月はかかりそう。これではAliexpressに発注しても同じですね。

小生はAliexpressで発注しました。Kailhにそっくりですけど、Kailhの方はスイッチの裏側にKailhロゴが書いてあるそうです。

静音スイッチの足は2本です。もともとのスイッチは3本足でしたけど、このように白いマークがついているポイントをまたぐように2本足をはんだ付けすればOKです。

このように足を差し込んだら・・・

はんだ付けします。ちょっとはんだが多かったかも。。。

同様にして、合計3か所のスイッチを取り付けます。

もとどおりに組み直して作業完了!

動作チェック&まとめ

動作チェックを兼ねて、どんなクリック音になったか動画を作ってみました。

どうでしょう?甲高いカチカチ音が落ち着いたコツコツ音になったと思いませんか?

分解写真を見てわかるとおり、マウスの内部はスカスカの空洞ばかりなので、どうしてもクリック音が響いてしまいます。もしかしたら、空洞に吸音材などを詰め込むと、さらに静音化できるかも。

今回の静音化は、メインのトラックボールLogicool M575の静音化の前哨戦でもあります。スイッチの品質だけが玉に瑕、と揶揄されるM575。ヤフオクやメルカリでは静音化改造サービスまであるくらいですから。

M575の静音化に成功したらまた報告しま~す୧( •̀ㅁ•́๑)૭✧

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Posted by Hermitcrab