Logicool M575SをKailh静音スイッチで静音化する。

2024-02-14PC, ガジェットDIY, Logicool

自宅PCではすっかりトラックボーラーとなった小生です。こんにちは。

愛用しているLogicool M575Sの左右ボタンのスイッチを静音化しました。もともとカチカチと甲高い音を立てていたスイッチがコトコトといった上品な音になり、大満足!

以下で作業の様子を紹介します。

1.裏ぶたを開ける

これがM575Sの裏側。ボール、電池、レシーバーは取り外した状態です。

まずは5箇所にある滑り止めシートを剥がします。

滑り止めシートは再利用するので、ていねいにゆっくり剥がします。

剥がしたシートは、同じ位置、向きで元に戻せるように保管しましょう。

5箇所のシートの下に、それぞれネジが一つずつ見えてきました。このネジを全て外します。

ネジはプラスの1番でした。ネジはナメたくないので、やはりPB SWISS TOOLSのドライバーの出番です。

ネジが全て外れました。

トラックボールの隙間にプラスチック板などを差し込んでぐるっと一周させ、表と裏とを止めているツメを外すようにして開けます。

外れましたが、細いフレキ(フレキシブルケーブル)でつながっています。

土台側はこのようなパーツでフレキがつながっています。

グレーの固定パーツをマイナスドライバーなどでこじって1mmほど上に動かします。

そうすると、フレキがポロッと抜けます。

無事にトラックボールを開けることができました。

2.基盤を取り外す

スイッチが付いている基盤は上部にレイアウトされていますので、これを取り外していきます。基盤はプラスチックのパーツと3つのネジで固定されています。

ネジを3つ取り外します。

裏ぶたを固定していたネジとはピッチが異なります。しっかり区別しましょう。

固定パーツが外れました。

基盤もホイール付きで取り外せました。

3.基盤からホイールを取り外す

これが、スイッチやホイールが取り付けられた基盤です。

ホイールが付いたままだと作業できないので、取り外します。

ホイールは左側の軸受で基盤に付いているので、右側方向にずらして外します。

ホイールの軸は六角形になっていて・・・

同じく六角形の軸受に嵌合する仕組みです。

基盤だけになりました。

4.スイッチを取り外す

左右ボタンに対応するスイッチはこの2つ。OMRONとの刻印がありますね。この2つのスイッチがカチカチ音の元凶・・・なのですが、よく見るとその他の3つのスイッチは、メーカーは不明ながら静音タイプなんですよね。

どうして左右スイッチだけ静音タイプではないのか・・・5つのうち2つだけを非静音タイプにしたところで、カットできるコストは雀の涙でしょう。ということは、上位機種であるMX ERGOとの差別化なのでしょうか?

でもMX ERGOの左右スイッチも静音タイプではないらしい・・・どういうことでしょう。

まあわからないことは放っておいて、粛々と作業をすすめます。

例のスイッチは、このように3本足で基盤に固定されています。

ここからの作業が、スイッチ交換の最大の難関(と小生が思っている)、スイッチ取り外し作業です!

このエレコムマウスを静音化したときも、スイッチ取り外し作業に一番苦労しました。スイッチを固定しているはんだをうまく除去できず、結局はスイッチを破壊して取り去りました

今回も落ち着いてはんだを取り外していきます。より確実な作業のために、このようなツールクリッパーを導入しました。

レビューを参考に、各部のネジを化粧ネジに取り替えるカスタムを施しています。

とにかくあわてずに、時間を掛けてはんだを溶かし、溶けたはんだを吸い取り線で除去します。

基盤の穴が少し見える状態まではんだを取り除けました。これくらいまで除去できればだいたいOKです。

さきほどの写真くらいはんだを除去できていれば、接合部の強度はかなり落ちています。

スイッチと基盤の隙間に細いマイナスドライバー等を突っ込んで、少しずつ隙間を広げていきます。

スイッチを壊すことなく外すことができました!!(熱で壊れているかもしれないけど)

これで作業は8割方終ったも同然!コーヒーでも飲んで少し休憩しましょう。

5.静音スイッチを取り付ける

エレコムマウスの静音化ではノーブランドの静音スイッチを使いましたが、今回の作業では、ネットで検索するとヒットする静音化ネタではたいてい使われているKailh(カイル)の静音スイッチを使っています。

Amazonなど国内流通品は割高感があるので、小生はAliexpressに発注し、中国から取り寄せました。

見えづらいですが、端子のそばにKailhの刻印があります

ノーブランドとの比較もしておきましょう。左がKailh、右がノーブランドです。

スイッチの色がわずかに違うほか、各部の造形もことなりますね。Kailhの方がエッジがきれいで、きっちりと作られている感じ。

当然ながら、ノーブランド(右)にはKailhの刻印はありません。

とはいえ、エレコムマウスを静音化したところ、特にスイッチの不良は感じず、ノーブランドでも別に良いような気がします。

ちなみにスイッチのサイズはこんな感じ。拡大写真ばかり掲載しているのでサイズ感がイメージしづらいですが、実際は指では摘みづらいくらい小さいパーツなのです。

オムロンの3つ足スイッチと比べると、Kailhスイッチは半分くらいの大きさです。

端子がほんの僅かに短く、スイッチの最上部はほんの僅かに高いサイズ感です。

Kailhスイッチは2つ足ですが、このように基盤に描かれた白いラインを挟むように設置すればOK。そもそも3つ足である意味ってなんなのでしょう・・・詳しい方教えてください!

仮置きしてみます。

端子の先端は基盤からこれくらい飛び出ています。はんだ付けには充分です。

はんだ付けできました。イモはんだにならなかったし、まあまあいい感じかな。

こちらもまあまあきれい!なんかエレコムマウスのときよりはんだ付けが上達したかも!?

こんな感じで、Kailh静音スイッチが収まりました。

6.トラックボールを組み立てる

まずは基盤にホイールを取り付けます。

トラックボール上部のパーツに基盤を戻し、

プラスチックのパーツを同じように載せたら、

3つのネジでネジ止めします。

ここまで組み上がったら作業を一旦中断し、左右のクリック感やストロークに違和感がないかチェックしました。

フレキを接続し直します。差込口にセットしつつ、グレーのパーツを少しずつ押し込みます。

フレキの固定ができました。

あとは上下パーツをはめ込んでネジ止めすればOKですが、全部組み立て終わってから動作不具合が見つかってしまうとゲンナリします。

ですので、このタイミングで電池を入れてPCに接続し、すべてのボタンやスクロール、トラックボールが正常に反応するかテストしておきます。

もし不具合が少しでもあったら、はんだ付けはちゃんとできているか、スイッチの位置を間違えていないか、フレキがきちんと接続できているか、などチェックしましょう。

動作テストに問題がなければ、最終的なところまで組み立てます。滑り止めは、最初と同じようになるよう、またガタツキが無いよう、ていねいに貼り付けましょう。

もういちど動作確認をし、作業完了!

7.まとめ

静音化が完了したM575Sを数日使っていますが、もともとの状態のクリック音を忘れてしまいましたw

それくらい、左右ボタンが静音スイッチとなった状態は素晴らしく、トラックボールを使う作業が高尚なものになったようにさえ感じます。

ちょっと(いや、かなりw)面倒だけど、M575Sの静音化はオススメです!

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Posted by Hermitcrab