オリエントスター RK-AU0005L 初冬に日差計測。

オリエントスター(OreientStar)スタンダードシリーズRK-AU0005Lの日差計測を行いました。
今回は2023年12月初旬。年末の慌ただしい時期に突入していく時期を、RK-AU0005Lと過ごしました。
以前は2022年の9月に日差計測していました。そのときより今回は寒い時期ですので、全体的に進み傾向になると思われますが、どうでしょうか。
計測方法
毎回のことですが、タイムグラファーアプリ等は使わない方向です。机上での精密な計測より、実際に着用した状態での結果を知りたいからです。というわけで、いつもどおりtime.isとの差を目視で計測し、記録していきます。
計測はできるだけ8:00と20:00に行います。日中(8:00-20:00)は装着し、夜間(20:00-翌8:00)は外して文字盤を上にした平置きで保管します。
計測データ
前日から稼働
11/30 9:30 +0(+0) 21:30 +5(+5)(終了時まで蝶プラスタンドで保管)
12/1 9:00 +6(+1) 20:00 +10(+4)
12/2 8:30 +12(+2) 20:00 +16(+4)
12/3 9:00 +18(+2) 20:00 +22(+4)
12/4 8:30 +24(+2) 19:30 +28(+4)
12/5 8:00 +29(+1) 20:00 +34(+5)
12/6 9:30 +35(+1) 20:00 +40(+5)
12/7 8:00 +43(+3) 20:00 +47(+4)(以降着用せず保管)
12/8 8:30 +48(+1)
12/9 8:30 +42(-6) 20:00 +0(-42) 23:30停止
数日着用した状態(ゼンマイが巻かれた状態)から計測開始し、9日間の計測を行いました。変化を累積して記録し、さらに前の計測値との差をカッコ内に記載しました。そして今回は、自作スタンドではなく蝶プラ製スタンドで時計を保管しました。
考察

今回の計測データからわかることは次のとおり。
①全体に進み傾向。
①’蝶プラ製スタンドで保管していた時のほうが着用時より進みが小さい。
②11/30 8:30~12/8 8:30(8日間)の平均日差は+7.2秒。11/9 8:30まで(9日間)だと平均日差+4.6秒。
③12/7 20:00以降放置し、12/9 23:30に止まっていた。約53時間動いた。
日差計測はいろんな機械式腕時計で何度も行ってきましたけど、①’のような結果が出たのは初めてです。このRK-AU0005Lも含めて、これまでの計測結果では着用時より保管時の方が進みが大きかったのです。
着用時と保管時とで進み具合が変化するのは、主に温度と姿勢差といわれています。機械式時計の温度が上がると金属部品が膨張し、その結果進み具合が小さくなるのです。
姿勢差とは簡単に言うとムーブメントがどの方向を向いているかということで、個体差がありどの姿勢だとどうなるかは一概に言うことはできません。
これまで機械式腕時計の日差を計測するときは、ごく普通に文字盤を上にして置くか、自作スタンドに掛けて保管していました。いずれも文字盤はほぼ上を向いています。
それに対して今回は蝶プラ工業さんのスタンドに掛けて保管しました。文字盤の角度はこれまでよりキツく、おそらく60度くらいの角度が付いています。
これだけのキツい角度でムーブメントを保管すると、小生のRK-AU0005Lの進み具合はいつもより遅くなるようです。しかも保管して1日半経った12/9には、日差はマイナスに転じ、そのさらに半日後の同日20:30には、なんと計測を始めてからの進みをすべて吸収し、ジャストな時間になってしまいました。
ほかの腕時計でも検証してみますが、もしかしたら蝶プラ工業さんのスタンドは、腕時計の進み具合を緩やかに、場合によっては遅れ傾向にしてくれるスタンド、と言えるかもしれません。
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