蒼墨を入れたカクノを水だけで洗浄する。顔料インクは万年筆にどれくらい残留するのか?

2024-04-17万年筆PILOT, セーラー

セーラー万年筆の顔料インク【蒼墨】をパイロット万年筆のカクノFニブに入れて使っています。

カクノはカジュアルに使え、ステンレスペンならではのキビキビとした筆記感が好きなんですけど、とにかくドライアップしやすいんですよね。スリップシール機構を備えたプラチナ万年筆のプレピーと比較すると、インクをロストしていく速度は明らかに早いです。

蒼墨はそれなりに高価なインクですし、インク補充が頻繁すぎて面倒になってきたので、蒼墨担当の細字万年筆はプレジールに任せることにしました。

プラチナ万年筆のプレジールは、安価ながら高見えする金属軸と、同社の特許技術スリップシールを備えた、鬼コスパ万年筆です。

担当替えにあたり、長らく蒼墨を入れていたカクノを洗浄することにします。

蒼墨をはじめとする顔料インクは、耐水性に優れた顔料の粒子を含んでいるので、逆にいうとこびりつきやすく、水で洗い流すことが難しい場合があります。

顔料インク用の洗浄液も販売されているくらいですからね。

小生のカクノはこんな感じになっています。ニブにインクがこびりついているほか、首軸内部にとどまっている黒々としたインクの迫力たるや(笑)

普段万年筆を洗浄するときは、まず流水でできるだけインクを洗い流してしまいますけど、蒼墨はすぐに流れ出さないかもしれないので、まずは水に浸してインクに水を浸透させてみることにしました。

不思議なことに、特に何もしなくても内部からインクが流れ出してきます。インクを含んだ水はおそらく比重が高くなるので、比重の高いところから低いところに移動しているのでしょうか。

ある程度インクが流れ出したら、流水でできるだけインクを洗い流し、あとはいつも通り水を取り替えながら数日水没させます。

水から出し、ティッシュや綿棒を使って残ったインクを拭き取りました。インクを拭き取るという作業は普通の染料インクでは不要なことがほとんどですが、やはり頑強に残留する顔料インクならではです。

ステンレスペン先は、ほとんど何も残ってないくらいにきれいにすることができました。繰り返しますが、洗浄には水だけしか使ってないですよ。

ペン芯などには結構インクが残っていて、軽く拭くくらいでは落ちません。表面に細かい凹凸があるパーツには、顔料粒子が残ってしまうせいでしょうね。この辺まで徹底的に洗浄するには、前述のクリーナー液が必要かもしれません。

ちなみにコンバーターCON-70は、洗浄作業中に壊れてしまいました!

もともとプッシュボタンの調子があまり良くなかったのですけど、洗浄中に激しくプシュプシュしたせいか、中心のシャフトが取れてしまいました。

まあプシュプシュ機構が壊れても、空カートリッジ代わりに使えるでしょう。ということで、いつものシリンジを使ってインクをいれ、正常に筆記できるかテストしてみました。

入れたインクは、ペリカン4001ターコイズです。ちょっと入れすぎたかな・・・

通常通りに筆記できました。顔料インクを徹底的に落とすことはできていませんが、水だけの洗浄で機能的には問題ないことがわかりました。

インクを入れてしまうと、万年筆内に残った落としきれないインクは目立たなくなりますね。日常使いの万年筆なら、水洗いで充分でしょう。

ただし、時間をかけて固着させてしまった場合は水洗浄では力不足かもしれません。その時はおとなしくケミカルの力を借りましょう。

万年筆PILOT, セーラー

Posted by Hermitcrab