初めての顔料インク!セーラー万年筆『蒼墨』をカクノに入れてみた。

万年筆PILOT, セーラー

染料とか顔料とか、インクジェットプリンタのインクでよく出てくる単語ですよね。CMYKの染料インク+顔料ブラックという組み合わせが、普及クラスのインクジェットプリンタの定番だったりします。

染料インクは水に溶ける染料を原料としていて、顔料インクは水に溶けない顔料を成分に含んでいます。紙への定着性が良く水濡れに強いことが顔料インクの強みですけど、万年筆で使うにはこの強みがデメリットとなってしまいます。万年筆は毛細管現象でインクを流す仕組みですので、水分に溶けない顔料が細かい万年筆内部に固着してしまうと、なかなか大変な事になってしまうのです。

そんな顔料インクを万年筆でもより安全に使うために、インクメーカーは技術の粋を集めて顔料インクを作っています。パイロットはその名も『強色(TSUWAIRO)』という顔料インク(インキ)を2022年3月4日に発売しました。

セーラー万年筆の顔料インクの歴史はもう少し古く、2004年に発売した極黒(きわぐろ)まで遡れるようです。

気になっていた顔料インクを小生も使ってみることにしました。セーラー万年筆が2018年より販売している蒼墨(そうぼく)です。

パッケージを眺めてみる

定価税込2,530円と、そこそこお値段のするインクなので、まずはパッケージを穴のあくほど眺めようと思います。

小生は詳しくないのですが、なんだか外箱もザラザラとした和紙っぽい紙でできていて、高級感がありますよ!

なんか書いてあります。

顔料インクなので・・・

1 耐水性にすぐれ水に強い

2 目詰りしにくく筆跡がシャープで綺麗

3にじみにくく裏抜けしにくい

小生が購入したものは、2022年6月17日製造とのこと。

瓶の形状は、以前購入した染料ブルーブラックと同じっぽい。

ラベルもなんか和紙っぽい!

瓶の底には・・・

SAILOR JAPANの刻印が!

ブルーブラックのキャップは普通のプラスチックですけど、蒼墨のキャップはパール塗装っぽい仕上げになっていて、なんだか化粧品のパッケージみたい。ジャケ買いしてもおかしくない感じ!

無駄にライティングを工夫して撮影したくなる、フォトジェニックな瓶です。

書いてみる

蒼墨は、パイロットのカクノに入れようと思います。他社万年筆に入れないでと書いてありますが、気にしない!

カクノにコンバーターCON-70Nをセットして吸引します。蒼墨には、瓶を数回上下して成分を撹拌する必要は無いみたい。パイロットの強色には撹拌するよう指示がありますが。

お試しなので、満タンにせず、程よいところで吸引終了。

当然ながらザラザラの顔料粒子が入っているわけではないので、顔料インクとはいえ染料インクと見た目は変わらない感じ。

書いてみました。セーラーのブルーブラック系らしく、パイロットなど他社に比べややくすんだ渋い色です。味わい深い色で好きですね。

いろいろ比較してみました。蒼墨のレビューを見ていると、色が薄いという感想を時々見かけます。

確かに、少し薄墨っぽい水っぽさを感じなくもありません。特にガラスペンなど太めのペン先のときに、それが顕著なように感じました。良くいえば、濃淡が非常に出るインクです。

セーラーの染料ブルーブラックに近いかなと思っていたのですけど、比べてみるとかなり違いました。ペリカンの古典ブルーブラックともまた異なる色合いです。

耐水試験をしてみる

水に強いとされる顔料インク、どれほどのものかテストしてみます。

耐水試験は以前も行ったことがありました。詳細は上の記事をどうぞ。

先ほどの紙を数日間放置したのち、水を掛けてみます。

それに、ティッシュを当ててみました。染料ブルーブラックと古典ブルーブラックは、溶け出た染料がティッシュに移っていますが、蒼墨は色移りしている様子がありません。

いずれのインクも、水濡れしても判読性は保たれていますけど、蒼墨以外は水濡れすることで周囲を汚す可能性があることを実感しました。以前の耐水試験ではその観点は無かったので、良い検証になりました。

がりぃさんの試験は、宛名書きをしたインクが濡れることで別の郵便物を汚す可能性がある、という観点で行われています。蒼墨はこの点で非常に優秀な結果を出していることがわかります。

水濡れ後の蒼墨部分をアップで見るとこんな感じ。カクノの細字(F)でも、これくらいの濃淡が楽しめます。

ちょっとお高いけど、フローもよく耐水性に優れ、使いやすそうなインクです。太めの万年筆に入れれば、インクの濃淡も楽しめそう。

カートリッジもあります。セーラーの万年筆をお持ちの方は、カートリッジの方が気軽に試せるかもしれませんね。

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Posted by Hermitcrab