テレビやサブスクの音声をそこそこの高音質で手軽に楽しみたい!ワガママな要望を聞いてくれるFostex AP20d&中華RCAパッシブミキサーをセットアップした。

2024-10-12ガジェット, デジタル放送, 音楽fostex

左から、Amazon Echo Dot(第3世代)、Fostex AP20d、RCAパッシブミキサー(ノーブランド)です。

RCAパッシブミキサーにテレビの音声出力やEcho Dotのラインアウトを入力し、出力をAP20dに入力してアンプで増幅、スピーカーから音を出すという流れ。スピーカーを除くと超コンパクトな3点セットで、テレビはもちろんSpotifyやAmazon primeの音声を楽しむことができるようになりました。

デカいAVアンプ信奉、確かにあったよね

小生のオーディオ環境のメイン部分はこの20年くらい、Pioneer VSX-D710SというAVアンプとSONY SS-V525AVというスピーカーで構成していました。テレビの下にはデカいアンプ、両脇にはデカいスピーカー、そんなオーディオ環境が正義と信じていたものです。アンプもスピーカーも高価なものではありませんが、出力に余裕があるだけあって、小生的には満足なサウンドを聴かせてくれています。

オーディオを良い音で楽しみたいという気持ちはずっと変わらないものの、20年で考え方も生活環境も変わり、アンプの電源を入れ、入力ソースを選択し、ボリュームを合わせ・・・という、オーディオ鑑賞儀式のようなものが面倒になってきました。Echo Dotのダブル使いで、AVアンプを通さなくても音楽をそこそこの音質で楽しめるようになったことも、影響しているかもしれません。

テレビの音声もAVアンプを通せば素敵な拡がりとともに楽しめるのですけど、上述の儀式に加え、テレビ自体の音声出力(要するにボリューム)もいじらなければ意図どおりのサウンドになりません。で、AVアンプを通さずテレビだけにするときはまたボリュームをもとに戻さないといけないわけで、これまた面倒。

Amazon primeビデオなどの映像作品や音楽番組はもちろんのこと、最近はバラエティ番組でも音楽に結構こだわってる番組ってあるんですよね。そういう番組は製作者の意図をぜひ汲み取りたいので、できるだけ良い音で楽しみたいのです。でも毎回のオーディオ儀式は面倒・・・

どんなソリューションがある?

要するに、リモコンひとつ、簡単な手順で、良い音を聴きたいのです。アンプの電源は勝手に入り、役目を終えたら勝手に切れてて欲しいんです。ワガママですね(笑)オーディオマニアさんから怒られそうです。

そんな小生のワガママを叶えてくれるかもしれない方法を考えてみました。

①サウンドバー

テレビの音声を手軽にパワーアップしてくれる機器の一つは、このようなサウンドバーです。

音質はピンキリですけど、どのようなものを使っても大抵のテレビのスピーカーよりは満足感は高いはず。HDMI接続すればテレビの電源に連動してくれますし、外部入力可能なサウンドバーなら、簡易的なAVアンプ&スピーカーとしても使用可能。スピーカーを持っていないなら、簡単かつ確実にオーディオ環境をグレードアップしてくれるアイテムです。

②マランツ(Marantz)NR1200

AVアンプに分類されるであろうマランツのNR1200ですが、この機種の特筆すべき点はHDMI端子を備えているところ。テレビとの電源連動はもちろん可能で、マルチスピーカーではなくあえて2ch出力にこだわったピュアオーディオ機器としての性格もあり、オーディオマニアにも訴求する音質を実現しているとのこと。

スピーカーは別途用意しなければなりませんが、お気に入りのスピーカーとの組み合わせも興味深いですよね。

ネックは価格で、新品では8万円近いプライスタグです(2022年6月現在)。上を見ればキリがないオーディオ沼にあってはほぼ無料な部類かもしれませんが(笑)

③Fostex AP20dを中心とするシステム

結局、小生が選んだのはこちら。FostexのAP20dという小型デジタルアンプです。

主な仕様はこちら。

最大出力20W+20W(負荷4Ω)、12W+12W(負荷8Ω)
適合負荷インピーダンス4Ω~8Ω
周波数特性20Hz~40kHz
全高調波歪率0.01%(出力3W、負荷8Ω、1kHz)
S/N比100dB以上
入力端子ステレオ・ミニジャック(1系統)、RCA(1系統)/入力感度:1V※入力はステレオ・ミニジャックが優先。両入力の同時入力はできません。
出力端子(PRE OUT)RCA(1系統)※ボリューム経過後の信号が出力されます。
電源DC15V(専用ACアダプター付属)
消費電力60W(最大)、1W以下(スタンバイ時)
外形寸法108mm(W)×42mm(H)×138mm(D)※突起物含む
質量520g
付属品ACアダプター×1、スピーカーケーブル(1.5m)×2、ステレオミニケーブル(0.8m)×1、ステレオRCAケーブル(1.5m)×1

再生周波数特性20Hz~40kHzといわゆるハイレゾ対応で、出力20Wとパーソナルユースには充分な出力がありながら、コンパクトかつオートスタンバイ機能が搭載されたアンプです。

AP20dには現行で次のバリエーションモデルがあります。一覧表を作ってみました。

AP20dAP05mk2AP15mk2AP25
最大出力20W+20W(負荷4Ω)
12W+12W(負荷8Ω)
5W+5W15W+15W25W+25W(負荷4Ω)
17W+17W(負荷8Ω)
適合負荷インピーダンス4Ω~8Ω 8Ω~16Ω4Ω~8Ω4Ω~8Ω
周波数特性20Hz~40kHz20Hz~20kHz20Hz~20kHz20Hz~20kHz
全高調波歪率0.01%
(出力3W、負荷8Ω、1kHz)
0.1%未満
(1W出力、8Ω負荷、1kHz)
0.05%
(出力10W、4Ω負荷、1kHz)
0.01%以下
(出力3W、負荷8Ω、1kHz)
S/N比100dB以上80dB以上 (A-weighted)90dB以上100dB以上
入力端子2系統
・ステレオ・ミニジャック
・RCA
入力感度:1V
1系統
・ステレオ・ミニジャック
入力感度:630mV
2系統
・ステレオ・ミニジャック
・RCA
入力感度:300mV
1系統
・RCA
入力感度:300mV
出力端子(PRE OUT)RCA(1系統)なしなしRCA(1系統)
電源(電源アダプタ付属)DC15VDC12V DC15V DC20V
消費電力60W(最大)
1W以下(スタンバイ時)
22W (最大)
0.5W以下 (スタンバイ時)
45W (最大)
0.5W以下 (スタンバイ時)
68W(最大)
0.5W以下(スタンバイ時)
外形寸法(突起物含む)108mm(W)
42mm(H)
138mm(D)
86mm(W)
28mm(H)
75mm(D)
110mm(W)
30mm(H)
75mm(D)
133mm(W)
42mm(H)
165mm(D)
質量520g約200g約250g750g
発売時期2017年4月中旬2020年1月下旬(前モデルAP05は2012年11月下旬)2020年7月下旬(前モデルAP15dは2014年11月上旬)2022年5月中旬
オートスタンバイ5分/30分1分/12分1分/12分1分/12分
その他特徴PROTECTランプありPROTECTランプあり
バナナプラグ対応
実売価格※2022年6月現在19,000円8,000円13,000円33,000円

AP05mk2とAP15mk2は、その名のとおり前モデルからのバージョンアップモデルで、バージョンアップにともないオートスタンバイ機能が搭載されました

現行モデルではAP20dがもっとも発売時期が早く、オートスタンバイ時間や再生周波数特性が他と異なる、孤高のモデルのような立ち位置です。

AP20dの各部をチェック

梨地塗装された金属筐体です。前面には電源スイッチと連動したボリュームツマミと3.5mmステレオミニ入力端子があります。

左側には動作状態を示すLEDと、本体に異常が発生し保護回路が働いたときに点灯するPROTECTランプがあります。

裏側には、RCAインプット、RCAプリアウト(サブウーハー用)、パッシブスピーカー接続ターミナル、DC INが配置されています。

天板には内部放熱用のスリットがあり、中には放熱フィンのようなものが見えます。

底面にもスリットが開いています。

底面にはこのようなディップスイッチがあります。オートスタンバイのon/offと、作動時間をハードスイッチで設定できます。

片手で持てるぐらいの大きさです。この大きさのアンプで従来のオーディオシステムを置き換えできたら最高ですよね!

付属のACアダプタはまあまあの大きさ。15V3.2A=48W出力可能なタイプです。

新品にはRCAケーブルとスピーカーケーブルも付属します。スピーカーを用意すれば再生環境が整うという親切セットなのです!

AP20dをセットアップする

手始めに、AP20dにEcho Dotを接続してみます。Echo Dotのラインアウト(ステレオミニ)をAP20dのRCAに入力し、もともと持っていたスピーカーもAP20dに接続します。

ちなみに下にあるのが、20年選手のAVアンプPioneer VSX-D710S。大きさの違いは歴然としてますね。

最初に聞くのは、もちろんこちら!

高速ドラミングと切れ味の良いカッティング、Toshlのハイトーンにピアノ、ストリングスまで入っているSilent Jealousy。様々な要素が入っているため、再生環境によっては渾然一体となって何が何だか分からなくなってしまう楽曲です。再生機器のチェックによく使っています。

音出ししてみると・・・おっと!思いのほか高密度な音が出てきてびっくりしました(笑)

高音がやや強めで曲によっては聴き疲れするかもしれませんが、妙に低音が強調されるなど不必要な味付けのなさそうなフラットな印象。小生好みのモニターライクなサウンドです。

テレビの音声はテレビのリモコンで制御したいため、ヘッドホン出力から出します。出力方法や設定はテレビによって最適解が異なるので、取説を読んで適切な設定にしてください。

ひとまずAP20d前面のINPUT2に接続してみると、何事もなかったようにテレビ音声がスピーカーから出てきました!

VSX-D710Sから出力していたときと比べ、音が良くなったか悪くなったかは分かりませんが(厳密には悪くなっているのでしょうが)、テレビを付けたらAP20dがスタンバイから復帰しテレビ音声を出してくれるという、理想に近いシステムが出来上がりました!

ですが難点も。背面RCA入力と前面入力とに両方接続すると、取説にもあるとおり前面入力が優先されます。小生としては、テレビ音声とEcho Dot音声とを、ケーブルの抜き差し無しで活かしたいのです。この解決法は後述します。

AP20dが動いているときは、POWERランプが緑に点灯します。

スタンバイ時は赤く点灯します。

RCAパッシブミキサーをシステムに追加する

テレビ音声とEcho Dot音声、それから今後追加する種々のソースをシームレスに入力したいのですが、ケーブルを抜き差しして接続し直すのは、ずくなしの小生にとっては非常に面倒くさいです。

このようなRCAセレクターがあれば、ケーブルを繋ぎ直すこともなく、スイッチひとつで入力ソースを選択できます。

でも小生にはそれすら面倒くさい!入力を物理的に切り替えなくても、複数の入力をミックスしてそのまま出力してくれればいいのに・・・

でもそんな機器があるのかなと思って探していると・・・ありました!!

RCAで4入力、1出力で、各入力にはボリュームつまみもついている、電源不要のパッシブミキサーです。オーディオ的にはケシカラン仕様な気もするのですが、レビューも悪くなさそうだし、うまく使えれば強力な機材になってくれそうなので買ってみることにしました。

パッケージはこんな感じでした。

本体とマニュアルが付属していました。

思っていた以上に小型なミキサーです。

4入力にボリューム調整がついています。

本体はアルミでしょうか?フルメタルでひんやりとした筐体です。RCAピンのところにネジが複数あるので、堅牢性も高そう。

設計としては入力が4つですが、逆に1入力、4出力としても使えるそうです。

マニュアルはこんな感じ。

AP20d以上に小型で、指先でつまめるくらいの大きさです。

テスト配線してみました。ミキサーにテレビとEcho Dotを入力し、出力をAP20dに接続します。

いろいろと試して、AP20dの出力は2時(70%)くらい、ミキサーのボリュームはすべてMAX、テレビのボリュームは25(最大100)、Echo Dotは60%で、ちょうどよい感じになりました。テレビはリモコンで、Echo Dotはスマホで音量の微調整ができるので、AP20dやミキサーのボリュームつまみをいじる必要のあるシーンはありません

テレビの横に仮置きしてみました。テレビを付ければAP20dがスタンバイから自動的に復帰してスピーカーから音声を出してくれるし、スマホでSpotifyを操作して出力をEcho Dotにすれば、AP20dから音が出ます。なんならテレビとEcho Dotの音声をミックスして出すこともできます!

テレビをオフにしたり、Spotifyをストップさせれば、スイッチで設定しているとおり5分弱でAP20dはスタンバイ状態になります。

スタンバイからの復帰も充分早く、最初の音が出ないということは全くありません。

このようにして、ミキサーはもちろんAP20dを一切触らずして、テレビやEcho Dotの音声をAP20dから出力できるようになりました。

まとめ。これが自分にはちょうどよいシステムかも。

まだ運用し始めて間もないため試行錯誤は続いていますけど、リモコンひとつ、スマホひとつでオーディオシステムから音が出る手軽さをひしひしと感じています。

最近はBGMや音声に凝ったテレビ番組が多いと感じていますし、youtubeに音楽動画は大量にあります。BTSなど、公式チャンネルでMVを公開しているアーティストもいますし、クラシックの動画も大量にあります。そういった映像作品をそこそこ良い音で常時楽しめるシステムを組むことができました。

従来のシステムでは音声はできるだけデジタルで接続していましたので、RCAを駆使して接続する今回のシステムはスペックダウンといえなくもないでしょう^^;

ですが、入力ソース選択不要でオートスタンバイ可能なこのシステムが、小生にはちょうどよい感じです。