SHフォレスターのタイヤ交換を自分で行ったら、基本が大事と痛感した。

2024-01-23クルマ

タイヤ交換は自分で行っている小生です。こんにちは。

今回初めてSHフォレスターのタイヤ交換を行うことになりました。最終的には交換完了できたのですが、初めてのクルマだったこともあり従来の手順や道具ではうまく作業ができず、あらためて作業内容を見直すことになりました

折しも札幌市西区で痛ましい事件が起こった頃です。

また我らがミスターも、走行中にナットが外れそうになり危険な事態に遭遇したそう。

改めて、危険と隣り合わせの作業を行っていることを肝に銘じ、今回の作業内容を記録します。

作業前に道具を準備します。いつでも次の作業に移行できる準備をしておき、危険なジャッキアップ時間を極力少なくするようにします。

ジャッキアップ前に、ナットを軽く緩めておきます。固く締まったナットを緩めるときは車体に大きな力がかかりますので、不安定なジャッキアップ中に行うのは厳禁です。

ジャッキアップポイントを確認します。

取説によるとSHフォレスターのジャッキアップポイントはこちら。ポイントに正しく油圧ジャッキをセットします。

タイヤが浮くところまでジャッキアップしました。

以前キューブのタイヤ交換を行っていたときはこの油圧ジャッキで充分ジャッキアップできていましたけど、フォレスターは車高が高くタイヤも大きいため、ほぼ最高位置までジャッキアップしてようやく必要な高さになった感じ機器の能力を最大限引き出さないと必要な効果が得られないというのは良くない状態です。この時点でちょっと嫌な予感がしていました。

とにかく大急ぎでタイヤを外し・・・

タイヤを取り付けてナットを締め、ジャッキを下ろし、トルクレンチで増し締めします。

取説によると、ナット締め付けの規定トルクは100N・m(ニュートンメーター)。5つのナットは星を一筆書きするときの順番で締め付けます。これ、教習所でも習いましたね。

トルクレンチの値を100N・mに合わせて増し締めします。

ちなみに棒レンチの柄の先端に40~50kgをかけることでも規定トルクを掛けられるとのこと。緊急時に車載の棒レンチのみでタイヤ着脱するときの目安として、とても参考になります。

無事に左前のタイヤを交換できました。

この勢いで左後ろも交換完了。

続いて右前の交換作業を始めたところ、ついに異常発生!油圧ジャッキを最大限に上げてタイヤを取り外すことはできたものの、交換後のタイヤがはまりません!

今回はスタッドレスタイヤに交換するのですが、スタッドレスタイヤは車重がかかっていない状態だと夏タイヤよりわずかに大きいことがままあります。夏タイヤはこのジャッキでなんとか取り外せましたが、スタッドレスに交換するには更にアップさせなければならないことがわかりました。でもこのジャッキではこれ以上ジャッキアップできません。

改めて小生の油圧ジャッキを確認すると、作業範囲は140mmから330mmとのこと。この高さではSHフォレスターなどSUVのタイヤ交換には力不足なようです。左側のタイヤが交換できたのは地面の歪みなどでたまたま出来ただけなのでしょう。

一旦作業を中断します。いちど取り外した夏タイヤをもう一度戻して規定トルクでナットを締め、このあとどうするか落ち着いて考えました。

まず考えたのは油圧ジャッキの買い替えです。この製品のように最大40cmくらいまで上げられるジャッキを使えば作業に支障はないと思われます。今後もフォレスターのタイヤ交換を自分で行うつもりなら、油圧ジャッキの買い替えは必須です。

ただAmazonで買うにしてもホームセンターなどリアルショップで買うにしても、今すぐ手に入れるというわけにはいきません。片方だけ夏タイヤ、もう片方は冬タイヤというクルマを運転するのもできれば避けたいところ。

どうしたもんじゃろの~と考えたところ・・・

車載工具があるじゃん!!

SHフォレスターにはスペアタイヤのほか、パンタグラフ式のジャッキ、ホイールナットレンチ、牽引フックが備え付けられています。

このジャッキを使えば、フォレスターを充分にジャッキアップできるはず。というか、できないと困る!

ジャッキをポイントにあてがい、いざジャッキアップ!ハンドルをぐるぐる回して・・・

やった!タイヤが浮いた!!と思ったら・・・!

車体がグラッと傾き、一緒にジャッキも車両前方に傾きました!

あまりのことだったので撮影できませんでしたが、地面に対してジャッキが10度くらい傾いた感じ。

ピサの斜塔 – Wikipedia

体感ではピサの斜塔(斜度は約4~5度)より傾いていました。

ジャッキが傾いた状態ですが、まだタイヤが少し浮いただけの状態なので、タイヤ着脱作業を進めるにはさらにジャッキアップする必要があります。このまま作業を続けるのは危険と判断し、いったんジャッキを下ろしました。

小生の作業している場所は、わずかですが地面が車両前方に傾いています。前輪が一つ持ち上がり、クルマを留め置く力が弱まることで、若干ですが前方に動いてしまっているようです。

これまでは頑丈な油圧ジャッキを使っていたので、地面の傾斜に耐えられていたのかもしれません。

再びどうしたもんじゃろの~と思っていたところ、またも思い出しました。輪留めの存在を。

タイヤ交換を自前で始めた頃に購入した輪止めです。タイヤ交換時に車体が動くのを防ぐためのアイテムですが、使わなくてもタイヤ交換作業ができていたため、いつからか使わずにいました。

藁にもすがる気持ちで対角線上のタイヤに輪留めをセットし、再度ジャッキアップしてみると・・・

何事もなかったかのように車体を持ち上げることができました!

輪止めを確認してみると、タイヤをがっちり押さえ込んでいて動く気配がありません。こんなに小さなアイテムですが、まさに小さな巨人に助けられました。

このあと残ったタイヤも無事に交換することが出来ました。

気を取り直して、タイヤ交換作業を続けます。

ここからは空気圧をチェックします。規定空気圧は運転席ドアのところに貼ってあります。交換後のタイヤは215/65R16なので、前輪は210kPa、後輪は200kPaとなります。乾燥路面ではスタッドレスタイヤの空気圧をやや高くしたほうが良いというセオリーもありますが、ひとまず既定値で空気を入れます。

空気入れには米式バルブ対応のフットポンプを使います。

クルマのタイヤの空気圧は自転車、特にスポーツバイクに比べると格段に低圧なので、こういう空気入れでも充分に空気を入れられるのです。

ただしポンプの圧力ゲージはあてにならないので、専用の圧力ゲージでしっかり圧力を調整します。適当に空気を入れたところ230kPaくらいまで入っていました。オーバープレッシャーなので、リリースボタンで空気を抜き、既定値に持っていきます。

取り外したタイヤは来シーズンまで保管となります。目につく小石を取り除きつつ、トレッド面の全周をチェックし異常がないか確認します。

どこに付いていたタイヤかわかるようにして保管します。

少し走らせたあと、トルクレンチですべてのタイヤのナットを増し締めしました。これで走行中のナット脱落は起こらないはず。作業完了です。

今回作業を行ってみて、輪止めを使うという基本を怠っていたことを思い知らされました。また車両に見合ったジャッキを使うことも重要。全ては安全確実な作業を行うため。これが全てです。惰性で行ってきたこれまでのタイヤ交換作業を改めて見直す機会になりました。

クルマ

Posted by Hermitcrab