マイファーストオリエントスター!ORIENTSTAR WZ0051DA(DA02-C0-B)購入レビュー
オリエントカマスの性能の良さ、特に自動巻きの巻き上げ性能の良さに惚れ込んだので、オリエントのプレミアムラインであるオリエントスターの腕時計を初めて購入してみました。
例によって中古で探し、見つけたのがこちら。ケース裏には型番DA02-C0-Bとの刻印があります。パールホワイトの文字盤にORIENT STARの文字が輝くドレッシーなこのモデル、小生なりに詳しく見ていきたいと思います。
この腕時計はどんなモデル?
最初に書いてしまいますと、このモデル、上記の型番(DA02-C0-B)で検索しても公式情報が出てこず、素性を調べることができません。
型番で検索しても、オリエント公式情報はおろか、アマゾンやヨドバシカメラなどの大手小売店の情報もありません。ディスコンになって久しいためか、中古販売サイトやオークションサイトの情報しかヒットしないのです。
ただ画像検索して分かることは、小生が手に入れたホワイト以外に、ブルーやブラック、インデックスの違いやブレス/レザーバンドの違いなどのバリエーションがありそうということ。
あらためて丹念に丹念を重ねて検索を続けてみたところ・・・ついに公式情報を見つけました!
2010年10月26日付プレスリリースで、オリエントスターのセミスケルトンモデルの新作として発表されていました。小生が手に入れたホワイトモデルは、このリリースによるとWZ0051DAというモデルのようです。公式なスペックは以下のとおり。
【商品名】オリエントスター セミスケルトン ニューモデル
【発売日】2010年 11月13日
【発売地域】全国
【品番/文字盤/価格】
WZ0041DA / ブラック / 60,900円(税込)
WZ0051DA / ホワイト / 60,900円(税込)
WZ0061DA / ブラック / 59,850円(税込)
【製品仕様】自動巻 (手巻付) / 22石 / 秒針停止装置付 / パワーリザーブインジケーター
ケース : ステンレススチール
サイズ : 縦 46.0mm / 横 39.0mm / 厚さ 11.9mm
ガラス : 表 サファイアガラス(無反射コーティング)
裏 クリスタルガラス(シースルーバック)
バンド : ステンレススチール WZ0041DA、WZ0051DA
カーフレザー WZ0061DA
プッシュ三つ折式中留
日常生活用強化防水 (10気圧防水)
耐磁1種
駆動時間 : 40時間以上 (最大巻上げ時)
静的精度 : 日差+25秒〜-15秒
『オリエントスターセミスケルトン ニューモデル』 11月13日発売|ニュース・プレスリリース一覧|機械式時計・腕時計のオリエント
モデル番号で検索したら、この腕時計の情報がザクザクヒットしてきました!
Amazonにも商品情報がありました。あースッキリした!
WZ0051DAはすでにディスコンになり公式な製品情報サイトもありませんので、中古で流通する際は裏蓋に記載の型番DA02-C0-Bで表記されるのでしょう。ただDA02-C0-Bは前述のとおりこの腕時計に1対1で対応する呼称ではありませんので、モデル番号で表記してもらったほうが絶対に良いと思います。中古業者さん、検討よろしくお願いします。
ブラウンとブルーのカラーバリエーションが発売されたときのリリースも有りました。それぞれモデル番号はWZ0071DA/WZ0081DAとなります。
WZ0051DAの各部をチェック!
文字盤はパールホワイトで、光の反射によってわずかにサンレイが見えます。インデックスはバータイプ、12時位置にパワーリザーブインジケーター、9時位置にオープンハート、6時位置にオリエントスターのロゴがあります。
時針と分針は山折りのドーフィン針で、根元付近に蓄光塗料が盛られています。秒針は棒状のシンプルなもの。残念ながら、分針と秒針の長さがミニッツマーカー(分を示す目盛り)に1cmほど届いていません。しっかりと長い針なら良かったのですが・・・
バーインデックスはアプライドで12時のみ2本、8時と9時はオープンハート配置の影響で短くなっています。インデックスの外側に丸い蓄光塗料が配されています。
パワーリザーブインジケーターの針も山折りのドーフィン針です。山折りのドーフィン針は光がどの角度から当たっても反射する面と反射しない面ができるので、視認性は抜群です。手が込んでいますね。
インジケーター部の扇型部分の造形も細かい!
きれいに撮影できませんでしたが、文字盤の6時下にJAPAN BK DA02-000-Q Tと印字されています。肉眼では見えない小さな文字です。
文字盤の一部に穴を開け、中の機構、特にテンプ、カンギ車、アンクルなど目に見えて稼働している部分を見えるようにした構造をオープンハートと呼びます。まさに鼓動を刻む心臓部分ともいえる機構を覗き見ることができ、機械が時を作り出していることに感動を覚えます。機械式時計の醍醐味の一つと言えるでしょう。
6時位置のロゴは文字盤から盛り上がった立体的なもの。バーインデックスの表面はやや虹色に輝き、キリリとしたエッジに反射する光が風防内部で乱反射してまばゆく輝きます。
風防は平面サファイアクリスタル。無反射コーティングされているとのことですが、風防表面には傷が一切ないため、表面はコーティング無しで、内側だけにコーティングしてあるのかもしれません。
表面のコーティングは経年使用で剥げてくるという話もあるので、内側だけのコーティングは運用面でも、もちろんコスト面でもベストに近い選択だと思います。
よく見ると、風防がベゼルより1mmくらいせり出しています。危なっかしい設計に思えますがさにあらず、ベゼル(ステンレス)より風防(サファイアクリスタル)の方が硬い素材なので、より頑丈な風防が前に出ることで、ベゼルほかステンレスケースが傷つきにくくしているのだと思います。
リューズには、オリエントスターのロゴが刻印されています。
ベゼルは斜面、側面ともポリッシュ仕上げ、ケースは表面と側面がつや消し仕上げで、その間に走る面だけがポリッシュ仕上げです。
ステンレススチールのブレスは疑似3連で、中央の2本のラインと中央のパーツの一部がポリッシュ、それ以外はつや消し仕上げ。弓カンも無垢のステンレスです。
バックルは小ぶりで、オリエントスターのロゴが配されています。
バックルの調整穴は3つ。
裏蓋はスケルトン仕様。風防は普通の?ガラス(クリスタルガラス)。
余談ですが中古の腕時計をいろいろチェックしていると、裏面にSAPPHIRE CRYSTALと記してあるものを見ます。できれば風防がサファイアクリスタルでないものは避けたいのですけど、風防の素材が明記されてないこともあります。そんなときに、この刻印を見ると安心するんですよね~。
ありました。DA02-C0-Bの刻印。そしてMADE IN JAPANです。
この時代はオリエント時計がエプソンに統合される前なので、最近のオリエント腕時計のようなEPSONの刻印は記されていません。
非公式情報ですがWZ0051DAのキャリバーは40R54だそうです。このキャリバーは21,600振動、すなわち1秒間を6つに割って動きます。いわゆるロービートなムーブメントです。
ムーブメントのマニュアルはこちら。
自動巻き機構の巻き上げ性能について
この写真を見てください。ここまでの写真ではパワーリザーブインジケーターは0を下回っていましたが、腕時計を握って30秒ほど振ると、インジケーターは残量1時間くらいまで上がりました。
オリエントカマスでも感じたオリエントの巻き上げ性能の良さですが、このように見える化されているとより実感しますね。実際のところ、8時間ほどデスクワークで着用すると、インジケーターは0から30時間くらいまで増えていました。
この腕時計は日付表示もないので、たとえゼンマイがほどけ切って止まっていても、ちょっと振って時刻を合わせるだけですぐに使うことができます。日付表示はあった方が良いと思う一方で、日付表示がないことでよりスムーズに腕時計を身につけることができる面もあります。リューズが時刻合わせの1段引きのみなので、操作もとてもシンプルですしね。
まとめ。WZ0051DAはビジネスからドレスシーンまで対応する素晴らしい腕時計!
送料を含め、およそ18,000円で手に入れたWZ0051DA、お値段以上の性能でした。傷つかないサファイアクリスタルの風防、傷が付いても磨けるステンレスのケース&ブレスで、ムーブメントが壊れない限り長く使えそうです。日差というか1日使ってどれくらいズレるかというと、だいたい+数秒くらい。いい感じです。
マイファーストオリエントスター、買ってよかった!
ディスカッション
コメント一覧
まだ、コメントがありません