手持ちの万年筆インクの耐水性を調べてみた。

常用している万年筆インクの耐水性が気になったので、自分で実験をしてみました。
エントリーしたインクたち
一般的に、染料インク<(いわゆる)古典インク<顔料インクという感じで耐水性は語られますけど、メーカーにより膨大な数のインクがリリースされてますし、〇〇インクと一言で片付けられないほどインク特性はバリエーションに富んでいます。
万年筆の先人たちが耐水性を試験し情報を提供してくれていますが、当然ながら小生のコレクションと同一のテストをしている方はいません。というわけで、自分で調べてみることにしました。
エントリーしたのは以下の7つ。


上の2つ、ペリカンとプラチナのブルーブラックが古典インクです。万年筆に入れているものは万年筆で、それ以外はガラスペンを使って書きました。
これを、半日ほど放置したのち・・・
水没させる

おもむろに水をぶっかけました!インクが載っているであろう紙の表面はもとより、紙の繊維内部まで浸水するくらい濡らし、さらに流水で洗い流してみました。想定する状況としては・・・そう、大雪でしっかりと水濡れしてしまったハガキ、という感じ。
詳細にチェック

乾いたので、詳細に見てみます。

まずは上の3つ、ペリカン 4001ブルーブラック、プラチナ ブルーブラック、セーラー ブルーブラックを比較。
いずれも判読性に問題はありませんが、ペリカンとプラチナは古典インクであるおかげか、滲みすらなく視認性は抜群です。この2つは、流水にさらしてもブルーの染料?だけが流れていき、文字の芯となるラインは滲みもせず残っていました。
セーラーのブルーブラックは一般的な染料インクにも関わらず奮戦してくれました。色味が好きなのでキャップレスデシモに入れて常用していますので、これだけ耐水性があれば安心です。

次に下の4つ、パイロット ブルーブラック、ペリカン 4001ターコイズ、パイロット ブラック、パイロット 色彩雫 天色を比較。
パイロットのブルーブラックとブラックは、万年筆インクとしては最安値クラスのインクですが、意外と耐水性があるということで認知されています。小生の実験でも、かなり滲みはしているものの判読性に問題はありませんでした。
ちなみにブラックからは赤っぽい色素が滲み出ています。いろいろな色素を調合してのこのブラックなのですね。
一番下の色彩雫・天色は、もともと発色の良いインクのため、水濡れでかなり読みづらくなってしまいました。
なんか上から2番めにも似たようなスカイブルーのシミが・・・これはペリカンのターコイズです。凄まじいくらいに滲んで、もう何が書いてあるやら全く読めません。きれいな色ですけど、水濡れしそうなシチュエーションや大事に保存したい文書での使用は避けたほうが良いかも。
水濡れの前後を比較してみました。

ちなみに裏への滲みはこんな感じ。上の2つ、ペリカンブルーブラックとプラチナブルーブラックは裏抜けさえしていません。紙との相性もあるかもしれませんが、古典インクであるこのふたつは裏抜けしにくいということが分かりました。
まとめ
最近気に入って使っているペリカンとプラチナのブルーブラックは、耐水面でも他よりアドバンテージが有ることが分かりました。使用したい気持ちがさらに高まりました。
ただし、実際に水濡れするシチュエーションに遭遇するかというと、そんなことはめったにありません。ごくまれに訪れるそんな時に役に立つのは・・・
テレレレ~!顔料インクボールペン~!!
機械式腕時計にハマると、電池で動くクオーツ時計を見下すようになりがちです。万年筆も同じで、安価なボールペンを手元から遠ざけたくなってきます。わざわざお金と時間と手間をかけて使っている万年筆(機械式腕時計)が、チープなボールペン(クオーツ時計)に劣るはずはない、というわけです。
そんな時は、すこし落ち着き、この格言を思い出しましょう。
餅は餅屋
さあ、現場で痛い目にあう前に、ペンケースにボールペンも入れておくのだ!小生よ!!






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