ぼろぼろになったタイヤをDIY修理。廃棄直前のスーツケースが蘇った!

スーツケースのタイヤを交換しました。これでこのスーツケースはあと数年は使えることでしょう!
現状確認

今回修理するスーツケースは4つのキャスターが付いているタイプ。

タイヤ全体が樹脂製で、硬い中心部(ホイールに当たる部分)と少し柔らかい表面部分(ゴムタイヤに当たる部分)でできています。
長年の使用でゴムタイヤ部分が破れ、一部が剥がれ落ちてしまっていました。

こちらのタイヤは表面が全部剥がれてしまっていました。これではタイヤがスムーズに回らず、ほとんど引きずっているような状態になってしまいます。
ちなみにタイヤが壊れていたのはスーツケースの裏側の2つでした。4輪スーツケースとはいえ4輪が均等に働いているわけではなく、2輪で転がすこともあり使用機会の多い裏側(ハンドル側)のタイヤが痛みやすいのかもしれません。
交換用パーツを探す
タイヤを保持するフォーク部分は維持しタイヤだけを交換しますので、現状のタイヤのサイズを計測しておきます。

タイヤ直径は約4cm、幅は約2cm、必要なシャフト長は約3.5cmくらいでした。このほかフォークの内寸(タイヤが収まる部分の最大幅)も念のため調べておいたほうが良いです(小生は省略してしまいました)。
タイヤのサイズが分かったら、交換部品を探します。
Amazonでこちらの商品を購入しました。タイヤのサイズはもちろんのこと、シャフト長もしっかり確認します。シャフトが長すぎるとうまく固定することができませんし、短すぎてもネジが届かず固定できない可能性があります。こちらの商品は2サイズのシャフトが付属していました。どちらかはきっとサイズが合うはず。
ちなみに後述のとおり現在のタイヤを取り外すために金属シャフトを切断する必要があります。薄い金ノコを持っていない方は金ノコもセットになっている商品を選ぶのも良いかも。

こんな商品が届きました。

中身はこんな感じ。シャフトは中空で一方の内側にネジが切ってあり、フランジ付きボルトで締め付ける構造です。ボルトには緩み止めが塗布済みでした。大量のワッシャーと六角レンチ2本付き。
作業の様子

作業手順はこのようになっています。⑤のカバーはありませんので省略。③のワッシャーの要不要は現物合わせで判断します。

現状のキャスターはこんな構造。タイヤを固定するシャフトはネジ止めではなく、こちら側から差し込んで向こう側をカシメてあります。カシメを外す方法は、物理的に破壊するしかありません💪つまり、シャフトを金ノコで切断するわけです。

こんな感じで、タイヤの隙間に金ノコを通し、シャフトを切断していきます。電動工具を使う場合はこの部分に刃を入れるのが難しいこともあるので、タイヤごと二つにスライスする要領で刃を入れてしまっても良いでしょう。

金属棒を手の力で切断しますので当然時間がかかります。4本目にはコツを掴んできたものの、1本あたり切断に5分以上かかりました。
シャフトにノコを入れ、何度も何度もストロークしますので摩擦熱が発生します。途中シャフトのカシメ部分が触れられないほどの熱を持つこともありました。軍手などで手を保護し、万が一にも怪我をしないよう慎重に作業を進めましょう。

新旧のタイヤを比較。古いもの(右)は全体が樹脂製で安っぽいうえ、シャフトとタイヤの触れる部分はグリスで潤滑しているだけですので動きは当然悪いです。とはいえスーツケースを安価に販売するためにコストカットされるのはやむを得ないでしょう。また樹脂製タイヤは軽量でしょうから、軽さを売りにしたスーツケースには採用されてもおかしくないですね。
新しいタイヤ(左)は金属のハブ部分とゴムっぽい弾力のあるタイヤ部分で構成されています。よく見るとベアリングが入っているようで、潤滑と長期間の運用が可能になる構造になっています。

シャフト切断で発生した金属粉や汚れなどを軽くクリーニングしておきます。

採用するシャフト長を検討します。こちらは短い方のシャフト。少し長さが足りていませんが、ボルトの長さを考えると固定には充分な長さになっているっぽい。

こちらは長い方のシャフト。少しはみ出しているので、固定には問題ないもののシャフトのグラつきが気になるかも。とはいえ外側に市販のスペーサーを入れるなどすればこのシャフトも充分使えます。
というわけで、とりあえず短い方のシャフトを使うことに決定。長いシャフトなど予備パーツは今後シャフトを交換する事態がおきたときのためにストックしておくことにしました。

タイヤを取り付けます。作業手順によるとタイヤの軸穴両側にワッシャーを入れることになっています。ワッシャーは一般的に応力分散のために使いますが、付属のワッシャー径は軸穴部分のパーツと同じなので、ワッシャーの有無は応力分散に影響しません。つまりこのワッシャーは、フォーク内の良い塩梅な位置にタイヤを配置するためのスペーサーとして使うと思われます。
このスーツケースの場合、フォーク内にワッシャーを入れる隙間は全くありませんでした。というわけで、ワッシャーは入れないことにし、左右からネジを締め込んで固定完了。どれくらいのトルクで締め付ければよいかわかりませんでしたので、ひとまずこの短い六角レンチでギュッと締め付ける程度にしてみました。緩み止めも入ってますし、当面は緩んでくることはないでしょう。

こんな感じの見た目になりました。

無事なタイヤも含め、この際ですから4輪ともすべて交換しました。
感想とまとめ

見た目には何の変化もないですが、これまでのタイヤとは全く異なるスムーズな動きをしてくれます。このタイヤがどれくらいの期間性能を維持してくれるかわかりませんが、次回のタイヤ交換もスムーズに行くことでしょう。大変有意義なDIYでした。
この作業の肝は、適切なサイズのタイヤとシャフトをチョイスすることと、シャフトの切断の2つです。特にシャフトの切断は人力では結構大変です。体力的にも余裕のあるときに作業しましょう。
ダブルタイヤの交換用タイヤも販売されていました。小生は無印良品のスーツケースを愛用していますが、こちらはダブルタイヤ仕様です。タイヤ交換ができると思うと気兼ねなく使えて精神衛生上も良いですね。
余談1
実は10年くらい前にもスーツケースのタイヤ交換にチャレンジしたことがありました。
当時はあまりDIY情報もなかったので、ホームセンターなんかで買い集めた材料を組み合わせて作業を行いました。結果はイマイチで、その後数回の使用でスーツケースごと廃棄してしまいました。まあ古いスーツケースでしたし、タイヤ以外にも不満点があったので仕方ないのですが。
一方で今回は、金ノコ以外がすべてセットされた製品でラクラク作業を行えました。こういうセット製品が当時もあったかどうかわかりませんが、スーツケースも修理して使うという時代の流れを感じました。
余談2
タイヤの直径4cmとすると、タイヤ外周は4cm×π=約12.6cmとなります。このスーツケースを転がして1km歩くと、単純計算でタイヤは8,000回近く回ることになります。1回のお出かけで1km程度しか歩かなかったとしても、お出かけを10回、20回と重ねれば、何万回も回転した樹脂製タイヤは壊れてしまいますね。
タイヤの寿命を延ばすには、タイヤの素材を上質なものに変えるほか、タイヤ径を大きくすることも有効です。タイヤの直径が1cm大きくなれば外周は3cm以上大きくなりますので、その分トータル回転数を減らせますし、地面の凸凹にも強いスーツケースになります。
今回修理したスーツケースはサイズの都合で直径4cmのタイヤしか取り付けられなそうでしたけど、長寿命のスーツケースをお探しならタイヤ径の大きなものを選ぶのもアリかもしれません。









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