XLRコネクタ比較その4~ITT CANNON XLRコネクタ

ついにこれを取り上げるときが来ました。XLRコネクタを素人が比較する連載記事の第4回目は、業界標準規格を策定・牽引してきたITT CANNON(アイティティキャノン)のXLRコネクタです。
ITT CANNONが1954年に発売開始したXLRコネクタは、その後のXLR規格のスタンダードとなり、かつ当時とほぼ同じパーツ構成のまま供給され続けている歴史あるコネクタです。XLRコネクタを別名キャノンコネクタと呼ぶくらいです。
ITT CANNONはアメリカの会社ですが、1981年より日本国内で生産されているので、コネクタにはJAPANの表記があります。
膨大な情報量でXLRコネクタの歴史をまとめた記事を見つけました。
完全にプロ仕様なITT CANNONを門外漢の小生が語るのもおこがましいと思いつつ、でも小生なりの視点で紹介します。

サウンドハウスのプライスタグはこんな感じ。XLR3-12C(オス)410円、XLR3-11C(メス)640円。

両方買いました。さすがプロ用!味も素っ気もない、ラベルすら無いパッケージです。

パッケージから出してみました。

ITT CANNONの特徴の一つが、パーツがネジ止めされる構造であること。現行製品のネジは、プラス0番でした。
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オス側。インサートの固定ネジはこの位置。

インサートはこのような形状です。

インサート外側にはこのような表記があります。JAPANの下線が誇らしげに見えるのは小生だけ??

ハウジングはアルミ製。軽量かつ雰囲気のある梨地仕上げです。梨地仕上げは現場で照明の乱反射を防ぐ実用的なデザインでもあります。

メス側インサートもハウジングにネジ止めする設計ですが、緩み止めのためにスターワッシャー(歯付座金)がついていました。

ロック解除ボタンはこんな感じ。インサート内部には樹脂というかゴムのパーツがはまっています。防振用だそうです。

各コンタクトがゴムパーツで仕切られていることで、ハンダ不良や断線などしてもショートしにくくなるという設計なのかも。
またハウジングのスリットからゴムパーツがわずかにはみ出す設計になっています。これも嵌合時のガタツキをなくす防振設計なのかも。

この写真の手前に見えるコンタクトが1番=HOTGNDですが、他よりわずかに短いですね。

組み上げてみました。

裏側はこんな見た目です。

嵌合の具合は申し分ありません。というか、ゴムパーツのお陰で少し抜き差しが少し重いくらいです。
ITT CANNONを使っている現場を知っていますが、そこのコネクタの嵌合はここまで重くないので、使っているうちに馴染んでくると思われます。

ロック窓はなく、ハウジング内側にロック用の彫り込みがあるタイプ。

ノイトリックのXLRコネクタを見てしまうと、なんというクラシックなデザイン、と思ってしまう節も無いではありません。
でもやっぱり、プロの現場では使われ続けているんですよね。

ここまでくるとやってしまいましょう!禁断の比較ネタ!!
ITT CANNONとクラシックプロのマイクケーブルに付いてるコネクタは、かなり形状が似ています。というか、クラシックプロの方はITT CANNONをもとに設計されているのでしょうね。


ITT CANNONのようなデファクトスタンダードな製品を知ることで、派生製品の善し悪しも見えてくるような気がします。というわけで、このITT CANNONはケーブルにはせず、リファレンス用に保管しておこうかな~なんて考えています。




ディスカッション
コメント一覧
こんばんは、linear_pcm0153です。
XLRの1番は嵌合時に先に接触するようになっており、この1番ピンをグランドとして扱うルールです。先にグランドを繋ぐことにより、ノイズを減らす役割を担います。
ご紹介いただいた記事にも書いてありますが、設計が非常に古く、業界のスタンダードからは現在は外されています。
ご指摘ありがとうございます。なぜか1番=HOTと書いてしまっていたので記事を修正しました。
記事を拝見し、たくさん勉強させていただいています。
ためになる情報をありがとうございます!