ペダルが壊れたっぽいので取り替えようと思ったら・・・固着して取れない!参った!!
プレスポ"若草号"の走行中に違和感を覚えるようになってきました。走行中に、なんかカタカタと異音がするのです。
自転車の異音ってわりと厄介で、メンテナンススタンドに載せてペダルを回すとどこにも異常が見当たらないのに、実際の走行では異音が出たり、不具合が出たりすることがあります。サドルやペダルに体重がかかっているときに出る異音は、実走中に全集中で観察するしかありません。
今回のケースでは、左クランク側に違和感を覚えるのと、カタカタという異音と同時に左足の裏側にわずかな衝撃を感じることが分かってきました。ですので、左側のクランクか、またはペダルに異常がないか、まず確認してみました。詳細は以下のとおり。

これは右側のペダル。ペダルクランクに向けて出ているシャフトに黒い樹脂のシール(覆い)が見えます。

こちらは件の左側。あれ?シールが無いぞ!?

違う向きで見てみるとわかりました。シールが無くなりペダル内部の空洞が見えてしまっています。写真には写りませんでしたが、中の鋼球も丸見えでした。本来なら、鋼球の周りにはグリスがたっぷり詰め込めれ、シールで封されているべきなのですが。
異音の原因は、樹脂製のシールが経年劣化で壊れて取れてしまい、シールが無くなったことで内部のグリスが流れ出し、ベアリングが用をなさなくなってガタが出ていることなのでは、と予想されます。実際にペダルを回してみると、カラカラという高い音とともに勢いよく回りました。グリスは完全に切れているようです。

参考までにこちらは右側のペダル。シールが生きていて内部は全く見えません。ペダルを回すと、ヌルっとした抵抗感があり、グリスが残っているように感じます。
もし異音の原因がペダルの不具合で確定なら、気にせず放置してもよいかもしれません。ですが、異音の原因は他にあるかもしれませんよね。それにこのペダルは、ロードバイク"ピネロロ"を買ったときに付いてきたオマケなので、この機会に交換したくなりました。ペダルを交換して異音が無くなれば、晴れて原因を特定できたことになるわけですし。

Amazonでこんなペダルを買いました。

取り付けは6mmの六角レンチか15mmのレンチで行うタイプ。軸を回してみると、回転にかなりの重さがあるものの、ゴリゴリ感はなく、グリスがしっかり詰まっているような感触です。将来のオーバーホールに備えて、新品のときの状態はしっかりと覚えておきます。

重量は左右合わせて322gでした。

ペダル本体にR/Lの表示がありました。そうです。自転車のペダルには左右があるのです。左右で何が異なるのかというと・・・

左右で、ねじの切り方が違います。右は通常のネジ(正ネジ)で、時計回しにねじ込むことで締まっていきます。左は逆ネジで、反時計回り(通常とは逆)に回すことで締まっていきます。
どうしてこうなっているのかというと、左側が正ネジだと、ペダルを漕ぐことで緩んでいってしまうのです。左側のペダルは、前に進むときは反時計回りに回りますよね。つまり、左側が正ネジだと緩む方向に常に力がかかってしまうのです。これを回避するために、左側のペダル取り付けネジは逆ネジになっているのです・・・
・・・ということになっているのですが!
よくよく考えると、クランクは反時計回りに回転しますが、ペダルに足を乗せているので当然ながらペダルは常に水平です。ということは、ペダル軸はクランクの回転に抗っていることになり、結果としては走行時は時計回り、つまり緩む方向に回っていることになります。どういうこと!??
この事実(笑)に気づいた方がいらっしゃいました。コメント欄で言及されていますが、左が逆ネジなのは「走行中に緩まないように」ではなく、「正ネジだとどんどん締まってしまうから」に納得しました。ということは、取り付け時に規定トルクでしっかりと締め付けることが大切、という取り付けマニュアルとの齟齬もありませんね。

閑話休題。
ではペダルを外していきましょう。これは右側。ペダルレンチをこのようにかけ、下方向に回すと外れるはず。チェーンリングの刃に手が当たらないよう充分に注意しましょう。
このレンチも"ピネロロ"におまけで付いていたものです。以前に使ったことがあり、若草号にもともと付いていたペダルを難なく外せましたので、小生の工具箱に入れていたものです。

左側は逆ネジなのでこのようにかけ、下方向に回します。
ではやってみます・・・!

レンチをナメました_| ̄|○

ペダルの方も、角を少しナメてしまいました_| ̄|○
正ネジ・逆ネジを勘違いしていないかどうか、改めて回転方向を確認しましたが間違いありませんでした。取り付けの際に馬鹿力で締め上げた記憶もありません。つまり、かなり強力に固着して締まっているようです。
一方で、このペダルレンチはただの厚めの鉄板なので、固着したペダルの取り外しには力不足だったみたい。このまま使うと他のネジ頭を痛めてしまうし、仕方ないけどサヨナラです。

こんな事もあろうかと、プランBも想定しています。それは、六角レンチで取り外すこと。このペダルは、ペダル軸の先端を六角レンチで回すこともできるんです。

このペダルには6mmの六角レンチがマッチしました。鮮やかなレッドの六角レンチはPB SWISS TOOLSのお気に入り!
ですが先程のペダルレンチがナメるほどの固着っぷりですので、十数センチ長の六角レンチでは歯がたたないことは目に見えています。そこで、延長パイプをセットします。
これをセットすることで、およそ30cmの長さのレンチと同等のトルクが掛けられることになります。
これを使って、じわーっと力を掛けてみると・・・
今まで見たことがないくらい六角レンチがしなりました\(^o^)/
これ以上力をかけると六角レンチが折れる可能性があるので、次の作戦に移行!プランC!

6mmの六角レンチが先端に付いたソケットです。みんな大好きアストロプロダクツ(Astro Products)で購入しました。
これをどうやって使うかというと・・・

このような、長尺のラチェットハンドルに取り付けて、いわば大型の六角レンチとして使うわけです。これは自転車パーツメーカーとして有名なTOPEAKの伸縮ラチェットハンドルで、差込角1/2のソケットを取り付けられます。
この伸縮ラチェットハンドルは飯倉氏も所有されており、以前動画で紹介されたり、実際の作業でも状況に応じて使用されていますので、プロも使えるポテンシャルを持っているといえます。

ソケットをハンドルに取り付けるとこんな感じ。かなり強そうです!!

このように伸ばすことで、さらに大きなトルクをかけることができます。
工具が大型化したため、クランクが自転車本体に付いたままだと作業がしにくくなってしまいました。

そのため、クランクを外して作業することにします。このネジを5mmの六角レンチで外し、クランク取り付けボルトを専用工具で外します。

左クランクが外れました。全体をさっとクリーニングし、念のため固着しているペダル軸付近に浸透潤滑油を吹いておきます。

BB周りもこんなに汚れていますので・・・

クリーニングしておきます。

クランク単体になりましたので、力をかけやすいように工夫します。地面に木の板を敷いてその上にクランクを置いて・・・

クランクごと踏みつけて固定し、工具を向こう側(逆ネジなので向こう側=時計回りが緩む方向)にじわ~っと倒していくと・・・
ぬるっとした妙な感触とともに、ラチェットハンドルが向こう側に倒れました。もしかしてうまくいった・・・!?

工具を外し、ペダル軸を見てみると・・・

六角穴をナメてしまいました_| ̄|○

工具の方には若干傷が付いたくらいで、ナメることはなかったのですが・・・六角穴もボルト側面もナメてしまったので、もしかしたら ペダル軸の材質が柔らかすぎるのかもしれませんね。

ともかく、3つのプランはすべて失敗\(^o^)/
次のプラン実行には少し用意が必要です。若草号は日々の通勤に使ってますので、クランクをもとに戻しました。

改めて、軸回りに浸透潤滑油を吹いておきます。
さてさて、このペダルは果たして外せるのでしょうか・・・
つづく。





ディスカッション
コメント一覧
正ネジ逆ネジのとこだけど、
ペダルのベアリングで発生する回転抵抗のトルクよりも、
ペダル軸が負荷で微小に傾いて雄ネジ雌ネジ間のミソスリ運動による摩擦トルクの方が格段に大きい。
回転抵抗は緩める方向に働く。
ミソスリ運動の摩擦は締める方向に働く。(大)
漕ぐことでこのネジは締まっていくのが正ネジ逆ネジの狙い。