【UMIDIGI AirBuds U】インナーイヤータイプのTWSを試す。使用環境によっては最高のイヤホンになるかも!?

2022-10-31ガジェット, スマホ・Android, 音楽TWS, UMIDIGI

中国・深センに拠点を置くUMIDIGIAirBuds Uという完全ワイヤレスイヤホンを手に入れました。

小生はUMIDIGIのF1というスマホを運用しています。新しいスマホを次々とリリースし、またスマートウォッチ市場にも進出するなど勢いのあるメーカーです。

公式サイトによると、2019年にUpodsUbeatsという2種類のワイヤレスイヤホンを、同メーカーとしては初めてリリースし、今年2021年になってAirBuds UAirBuds Proという2種類のワイヤレスイヤホンをリリースしました。

Proはカナル型のTWSで、最大の特徴はActive Noise Cancellationというノイズキャンセル機能を持っていることでしょう。興味はありますがまだ国内で流通しておらず、AliexpressのUMIDIGI公式ショップで約80ドルで販売されています

小生が手に入れたのはAirBuds Uです。13mmのDD(ダイナミックドライバ)を搭載したインナーイヤータイプのTWSで、見た目はAppleのEarPodsとそっくりなのだそう。でもこちらはホワイトのほか、ブラックと、公式サイトやAliexpressではレッドのカラバリもあります。

ホワイトはまんまEarPodsになってしまうので、小生はAmazonでブラックを購入しました。

↑1年以上使ってるのであらためて記事を書いてみました。

到着を待つ間に、スペックをチェックしておきましょう。

名称UMIDIGI AirBuds U
ドライバ13mmダイナミックドライバ
再生周波数20 Hz – 20 kHz
BluetoothオーディオコーデックSBC / AAC
通話時のノイズキャンセル機能ENC (Environment Noise Cancellation Technology)
Bluetoothバージョン5.1
Bluetooth到達距離10m (open space without obstacles)
バッテリー(イヤホン単体)音楽再生:5時間
通話:4時間
バッテリー(充電ケース)音楽再生:合計24時間
通話:合計20時間
充電ケースへの充電2時間 接続:USB Type-C
サイズイヤホン:35.43*20.38*16.91mm
充電ケース:44.1*40.5*25mm
重量イヤホン:4.3g(片方)
充電ケース:25.3g
防水性能IPX5 (イヤホンのみ)

開封と内容物確認。

黄色い化粧箱ってあまり見かけないですね。

裏面にはこのような記載があります。フォントのせいでしょうか、あまり中華ガジェットという感じがありません。

技適も取得済み。日本国内で展開していく意気込みを感じます。

箱をパカリと開けると、まずは充電ケースに収納された本体が現れました。思っていた以上にコンパクト!

内容物は、イヤホン本体、充電ケースのほか、充電ケーブル(USB Type-C)、収納ポーチ、マニュアル。収納ポーチは使う予定がないのでそのまましまいましたが、ペラペラではなくちょっと厚みのあるナイロン生地のものでした。

マニュアルは英語、ドイツ語、イタリア語、スペイン語、フランス語、そして日本語での記載がありました。中国語での記載がないのは珍しいですね。

ただ、今どき珍しい機械翻訳丸出しの日本語でした。幸いなことに公式サイトの情報が充実しているのと(英語ですが)、使用方法はごく一般的な中華TWSと大きく変わらないため、小生にとってこのマニュアルは不要でした。このイヤホンが初めての中華TWSの方は、英語マニュアルと照らし合わせながら読む覚悟が必要かもしれません。

AirBuds Uの外観。

充電ケースに収まった状態のAirBuds Uです。

UMIDIGI AirBuds U – UMIDIGI

デザインコンセプトは公式サイトのとおり。充電ケースにはフタがなく、U型に切り抜かれたデザインのおかげで、イヤホン本体を簡単に取り出せる、ということのようです。

ケースからイヤホンを取り出してみました。ケース、イヤホンともに表面がピカピカなので、ブツ撮りしようとすると映り込みがとても気になります^^;

イヤホンの一番下の面に、充電端子とマイクがあります。そのすぐ上あたりに、左右を示すL/Rの刻印がありました。充電端子はビニールで覆われ絶縁されています。

イヤホンの開口部はメッシュで覆われ、数カ所にベントと思われる穴が開いていました。

ケースはこんな感じ。フタが無い割り切った設計で、その分さらにコンパクトです。

充電用のType-C端子はケース底に配置されています。充電ケースの容量は380mAhとのこと。ここにも技適表示があります。

イヤホンを充電ケースに入れると自動で充電が始まり、取り出すと自動で電源が入りペアリングします。

重量を測ってみました。ほぼスペック通りで、非常に軽いです。

テスト前にフル充電するのは中華ガジェットのお約束です。充電中はケースのLEDが赤く点灯し、充電完了になると緑に点灯します。充電残量を示すインジケーター的なものはありません。

スマホとのペアリング、リスニングテスト。

AirBuds Uをケースから取り出すとすぐにペアリングモードになりますので、スマホのBluetoothをonにしてデバイスを探し接続します。次回からは自動でペアリングしますが、別の機器に接続したいときは現状のペアリングを解除したのち、別の機器とペアリングします。この動作は一般的なBluetooth機器と変わりありません

一発目のリスニングテストはもちろんこの曲!XのSilent Jealousy!!

リピートして数回聴いてみました。各音域ともバランス良く鳴り、極端に出っ張ったり引っ込んだりしない聴きやすい印象。13mmの大型ダイナミックドライバの恩恵か、無理やり鳴らしている感がなく好印象です。

一方で、小生がお気に入りで使っているKZ AS09&KZ ZSNproの組み合わせと比べると、いろいろな音が分離せず渾然一体としているので、こだわってリスニングしたい音源には不向きかも。YOSHIKIが叩きまくっているハイハットの音も聴こえづらいので、高音がやや物足りない印象です。いろいろな音源を聴いてみたところ、バンドサウンドよりも各音色がはっきりしている電子楽器系の楽曲やクラシック曲の方が、どちらかといえば向いているような気がしました。

Bluetoothコーデックは、AirBuds UとAZ09いずれもAAC止まりですが、イヤホンがZSNproだと音の分離感と見通しの良さは素晴らしいので、これはコーデックの違いというよりはイヤホン部分の性能の違いでしょうね。ZSNproはカナル型(耳栓型)でインナーイヤー型より音質は良い傾向にあります。設計が違うので一概に比較すべきものではありませんが、KZなどオーディオメーカーとしてライバルとしのぎを削るメーカーに一日の長があるのは否定できません。

イヤホン部の形状は、Sabbat X12 UltraやBackBeat FITに似ています。

UMIDIGI AirBuds U – UMIDIGI

ドライバの正面に音が出る開口部を設けるのではなく、斜めに出るように設計しているのは各社同じですね。

屋外で使ってみた。

地下鉄と徒歩でテストしてみました。

驚いたのは、地下鉄車内での音の途切れがほとんどなかったこと。周囲にそれなりに人がいて、しかもワイヤレスオーディオを使っている人もいる中で、AirBuds Uは混線することなく音楽を届け続けてくれました。周囲からの電波干渉にはそれなりに強い印象です。

電波干渉への強さは徒歩時にも感じました。ただ、もしかしたらAirBuds Uとスマホの物理的な距離の変化には敏感かも

どういうことかというと、スマホを手に持っているときは問題なくても、ズボンのポケットに入れたり、スマホを持つ手を大きく動かしたりすると、その瞬間に途切れることがありました。そもそも水分を多く含む人体はBluetooth電波にとっては鬼門で、例えばズボンの後ろポケットにスマホを入れたりすると、スマホとAirBuds Uとの間に水分の大きな壁ができてしまうわけです。

このような悪条件にめっぽう弱いTWSを過去に所有したこともあるので、AirBuds Uの性能は及第点ではあります。なるべくスマホをAirBuds Uに近い場所のポケットにしまうなど、運用でカバーできます。

音飛びといえば、AirBuds Uの音飛びは独特です。

説明が難しいので図を書いてみました。要するに、AirBuds Uでは10秒間音飛びしたとすると、10秒後に復帰したときには曲も10秒進んでいるんです。これをどう受け止めるかは人それぞれだと思いますが、個人的には悪くないと思いました。

音飛びの不快な点は、楽しく聴いていた音が止まるということの他に、音楽の流れが強制的に止められることにあると思っています。音飛びで突然音が出なくなっても、脳内で音楽が続いているってこと、ありますよね。一般的なTWSでは音飛び解消後は音が飛んだ瞬間に巻き戻されてしまうのですが、AirBuds Uは音飛び解消後は脳内で流れ続けていた音楽に追従して再生してくれるので、音楽が止まらないんです。意図してこういう設計になっているのかわかりませんけど、これはこれで良いと思いました。

ケースにフタが無いのも、特に屋外では威力を発揮します。充電ケースをポケットから取り出したら、ケースのフタを開けるワンアクションを飛ばしてイヤホンを取り出せるるので、意図せずフタが閉まってしまいストレスを感じることもありません。イヤホンはマグネットでケースにくっついていますので、フタがなくてもイヤホンがケースから離れてしまうことは全くありません。

ケース内にホコリは多少入りますけど、拭き取ればよいだけですし、そんなデメリットを凌駕するメリットがあると思います。

ただイヤホンもケースもつるつるのピカピカなので、ツルッと滑って落としそうになります。小型なので仕方ないでしょうが、輪ゴムを巻いておくなど、何らかの滑り止め対策をしても良いかも、

アプリの使用感。

UMIDIGI APPというアプリをスマホに入れると、イヤホンの機能のカスタマイズができます。アプリはGooglePlay/AppleStoreよりダウンロードできます。

アプリとの接続はちょっとクセがあり、AirBuds UとスマホとがBluetooth接続した状態でも、アプリで認識できないことがあります。そんなときは面倒ですがイヤホンを一度充電ケースに戻し、再度取り出してペアリングし直せばOK。

イヤホンの操作はタッチ式ですが、アプリで任意の機能を割り当てられるのは斬新ですね。デフォルトでの操作は次のとおりです。

シングルタップ機能なしカスタム不可
ダブルタップ再生/停止/電話に出る・切るカスタム可
トリプルタップ左:ボイスアシスタント 右:低遅延モードon/offカスタム可
ロングタップ(2秒)左:前の曲 右:次の曲 着信拒否カスタム不可

アプリでボリューム調整を割り当てられますが、イヤホン単独での調整なのでスマホの音量とは連動しないようです。

シングルタップに機能が何も無いのも興味深いですよね。TWSは耳への装着具合を調整するなど頻繁にイヤホンに触るので、そのつどタッチセンサーに触ってしまい、曲が止まったり次の曲にされたりしてしまうと非常にストレスです。

このような意図しない動作が起こりがちなので小生はタッチ式を好きになれないのですが、AirBuds Uはシングルタップしても何も起きないので、誤動作の確率が低くストレスレスです。

UMIDIGI APPもまた機械翻訳な日本語がたくさんですがそれは置いておいて、残念なのはイコライザー機能が正常に動作しないこと。人気柔らかいなどのプリセットがあるのですけど、どれもこれもただ単に音が籠もるだけで使い物になりません。カスタムでは各周波数を加減できるのでいじってみようとすれど、カスタムを選択した時点で音が籠もる(笑)ので、帯域をいじろうにもやりようがありません。結果、デフォルトのままでいいか、となってしまいます。イヤホンの機能をカスタムできるアプリをリリースしているメーカーはあまりないので、今後のバージョンアップに期待したいです。

まとめ。AirBuds Uは、TWSを安全に運用する最適解のひとつかも。

オーディオには唯一の回答はなく、適材適所の最適解があるのみ。これがオーディオの楽しみでもあり、沼でもあるわけですが、UMIDIGI AirBuds Uはインナーイヤー型TWSの特徴どおり、音楽に没入しすぎず安全にオーディオを楽しむ機器だと感じました。

いくら音量を下げても、カナル型はどうしても没入感が強いものです。音質には目をつぶって、外部の音がある程度入ってくるインナーイヤー型をあえてチョイスする、想定する使用環境によってはそういうことがあっても良いと思いますし、小生はそうしようと思いました。

おまけ。他社TWSとの比較など。

左から、KZ AS09&KZ ZSTproUMIDIGI AirBuds USabbat X12 Ultra。AirBuds Uのコンパクトさは群を抜いていますが、イヤホン本体はコンパクトすぎず、充電ケースにフタがない割り切った設計のため、案外使いやすい大きさです。

またマイクも付いているので、最近増えてきたリモート会議用に常備しておくのも良さそうですね。

Amazonでは3,969円で販売されていますが、ときどき1,500円offクーポンが出ています。個人的には3,969円は高いと思うので、こまめにチェックしてクーポンや中古品を狙ったほうがいいかも。

UMIDIGI AirBuds U TWS Wireless Earphones Bluetooth 5.1 ENC Noise Reduction 380mAh Charging Box Sports Headsets With Microphone|Phone Earphones & Headphones| – AliExpress

レッドモデルが欲しい場合は、現状ではAliexpress一択となります。真っ赤なTWSってあまり見たことないですし、国内での流通に期待したいです。

↑1年以上愛用していますので、あらためて記事を書きました↑