コンデンサーマイクの風防を100均アイテムで自作する!

2024-01-29音楽behringer, DIY, ZOOM

フィールドレコーディング用マイクBehringer C-2の風防(ウィンドスクリーン/ウィンドジャマー)を100均アイテムで自作しました。

プライベートでフィールドレコーディングを楽しむために、いつもの録音セットを持ち出したのですけど、いざ現場でセッティングしてたら風防を忘れてきてしまったことが判明!

ケースに風防が入らないから注意ねと自分でちゃんと書いていたのに・・・

せっかく機材を持ってきたので風防無しでの録音を試みたのですが、そよ風程度の風も風防無しのC-2はバッチリ拾ってしまい、風切り音によるノイズだらけの酷い録音になってしまいました。ワンチャンなんとかなるかなと思ったのですが全くダメでした。

自宅には数日帰れないので、もうフィールドレコーディングを断念するか・・・と思いながら、ネットを検索してみると、100均で販売されているふわふわ系の生地(クイックルワイパーの替えシート、フェイクファー生地など)で風防を作っている先人たちの記事を発見!

勇気をもらったので小生も100円ショップに行き、ゲットしたのがこちらの羊毛フェルトです。

ダイソーの手芸コーナーにこんな感じの羊毛フェルトが販売されていました。

かなり細かいふわふわが集まった素材で、なんとなく風防っぽい!これはうまくいく予感!

生地をC-2に当てがい、完成図をイメージしてみます。

10cmくらいに生地を切り出してみました。

羊毛繊維の方向に対して垂直に折り曲げ、羊毛繊維をかさ増しします。

C-2のマイク部を覆うようにぐるりと巻き付けたら、輪ゴムで固定。

指で整形しつつ、マイクの頭頂部までフェルト繊維で覆われるようにします。

現場に持ち出す前に動作チェックします。フェルト風防を片方のC-2だけに取り付け、扇風機で風を当てて風切り音防止効果を比較します。

C-2を接続したZOOM F3の画面がこちら。1ch(画面左)が自作風防付きのC-2で、2ch(画面右)が風防無しのC-2。表示倍率がx32なので両方とも振幅は大きく見えますが、風防有無の差は歴然としています。イヤホンでもモニターしてますが、風防がある方はほぼ無音で、市販品と変わらないくらいの風防性能を発揮してくれました

翌日改めて、現場に持ち出してみました。

左右で大きさというかフェルト繊維の容量が違っていますが、どちらの風防も風切り音をほどんどカットしてくれました。充分使えます!

こちらは録音データをフリーの音声編集ソフトAudacityで開いた画面です。上が風防無し、下が自作風防を付けて収録したデータです。

両日ともほぼ同じ時間、同じ場所、F3の設定も同じ状態での録音です。もちろん風の状態は異なるので厳密な比較をするつもりはありませんが、自作風防の有無による違いは、波形データを見ても明らかです。

風防無しの収録では、途中から強くなってきた風に全ての音声データが飲み込まれてしまっています。一方で風防ありの方は、時々起こる強風によってわずかに風切り音が入ることはあるものの、風の音はほぼ無音で、かすかな虫の声や遠くの踏切の音さえ聴き取れます。

羊毛フェルトで自作する風防の効果は、予想以上に大きいものでした。セッティングに時間がかかることや、細かいフェルト繊維が抜け落ちて周囲にゴミが散らばる心配があるなど、トータル性能としては市販の風防に敵いませんけど、そもそも風防が無いとフィールドレコーディングは成り立ちません。こんなものでも、あるのと無いのとでは大違いなのです。

万が一の風防の紛失や忘れものに備えて、カットした羊毛と輪ゴムをジッパー袋に入れ、録音セットに常備しておくことにしました。ぺちゃんこに潰せるのでどこにでも入れることができます。

ちなみに小生がC-2用に使用している風防はこちらの製品です。ワンアクションで取り付けられ、形もしっかりしているのでとても良いものなのですけど、そのぶんかさばるので持ち運び方法が悩みどころなんですよね。

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Posted by Hermitcrab